気軽に始めれるスポーツとして、ランニングがブームとなり、多くの方が健康のために走られていると思います。走り始めは良かったものの、ストレスや疲労が溜まってくると『あれ…何故か◯◯が痛い』そんな違和感がどこかに出てきたりします。
多くは膝や腰、足首などに痛みが走ることが多いです。今回は膝に多いスポーツ障害の1つ腸脛靭帯炎・ランナーズニーについてお話させて頂きます。
腸脛靭帯炎・ランナーズニーとは
腸脛靭帯炎・ランナーズニーはランニングによって起こる疾患の1つであり、太ももの外側にある腸脛靭帯が、膝を屈伸する際に大腿骨の突起部を乗り越えて摩擦が生じることによって、炎症を起こし、膝の外側に痛みが出る疾患です。特に下り坂を入る際に痛みが増すと言われています。
ランナーズーニーの分類(lindenberg)
グレード1:走行後に痛み出現 (走行距離、スピードに影響なし)
グレード2:走行中に痛み出現 (走行距離、スピードに影響なし)
グレード3:走行中に痛み出現 (走行距離、スピードに影響あり)
グレード4:痛みが強く、走行を妨げる
腸脛靭帯ってどこ?
写真(左)のココと書いてある細い線維部分が腸脛靭帯で大腿筋膜張筋と大臀筋という筋肉が合わさって脛骨と呼ばれるふくらはぎの骨についています。写真(右)は筋肉図ですが、どちらが前かわかりますか?正解は右側は正面で、身体の右側から撮っている感じです。
原因と対策
オーバーユースと呼ばれる使いすぎが原因の一つですが、その前にランニングフォームであったり、マルアライメント(姿勢不良)が根本的な原因と言われています。
ではまず何から始めたら良いのか?
まずは原因を知ることが大切です!ランニングフォームがどう悪いのか、何故痛みが出たかなど
私たちトレーナーも原因の追究をし、根本的な改善を目指して下記事項をトレーニングを通じて行っています。
- 正しい動作学習を身体(脳)に再教育させることが大切です!
- 股関節周辺の筋バランスの調整、柔軟性の向上
- 大腿骨頭の位置修正
- 体幹の安定性
- 骨盤のニュートラルと前傾後傾の動き
- 立った時の片脚バランス(筋発火)
走る前にトレーニングを通じて上記の改善をしていく必要があります。
身体の土台が出来上がってから、ランニングを行うと痛みなく走ることが出来ます。
そして上記の項目を改善するためにオススメのエクササイズ&ストレッチがピラティスとなります。
ピラティスエクササイズ
レッグパンプスとITBストレッチ
ピラティスチェアーで行うエクササイズで、目的は股関節の正しい位置で、股関節の屈曲・伸展という動きを獲得して行きます。動きが悪い方は代償動作が出てしまい、膝が内側に向いてしまったり、足首が変な方向を向いてしまいます。動きを脳の中に覚えさす事で、ランニング中の膝が内に入ってしまう現象を治すことが可能です。
ニーリングサイドキックス
タワーというマシンやもしくはマットでも出来るニーリングサイドキックスは、体幹の安定性と股関節の外転筋群の強化、内転筋群の調整が出来ます。両方の中臀筋に効くエクササイズで、浮いている方の足を床と平行にするのですが、意外と上がらないという方が多いです。
イヴズランジとサイドランジ
前のエクササイズで、股関節の教育が終われば、ほぼ片脚重心で行うイヴズランジとスプリングの抵抗を感じながら行うサイドランジを行います。骨盤から上半身は一枚の板だと思い、体幹の安定性を出しながら、股関節のヒンジ動作(折り曲げる)教育を行います。ランニング動作に近いエクササイズです。
まとめ
上記に挙げたエクササイズはほんの一部です。
もし、腸脛靭帯炎・ランナーズニーになると楽しかったランニングも痛みが出ることで、辞めてしまう方も多いです。楽しく、長くランニングをしてほしい!そういう想いでいっぱいです。今現在膝が痛くてお悩みの方がいらっしゃいましたら、改善のためにぜひピラティスを取り入れてみてください。そして痛みがない方も痛みが出てからでは遅く、予防が大切になります。事前対応のために一度ピラティスを受講されることをお勧めします。
ピラティスはグループレッスンとマンツーマンのレッスンがあります。
受講頂きたいのは、マンツーマンで1人1人の姿勢や動きに合わせてエクササイズをプログラミング化し、指導してくれるスタジオです。
どこがお勧めですか?と聞かれるとコチラをお勧めします。
参考文献