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大阪を拠点にするピラティストレーナー/ファスティングマイスターとしてピラティスのことや健康のことについてお伝えしていきます。

解剖学を知らない人でもわかる簡単解剖学!インナーユニットについて

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インナーユニットとは

インナーユニットは腹腔壁を構成する筋群と定義され、横隔膜・骨盤底筋群・腹横筋・多裂筋が含まれる。身体の深部に存在し、力学的に骨盤や腰椎の安定化に貢献する。

インナーユニットが正しく働かないと尿失禁や便失禁・腰痛や仙腸関節痛の原因となる。

  • 腹横筋は胸郭と骨盤の間を取り囲む筋肉で、骨盤と胸郭の位置をコントロールする。
  • 多裂筋は背の深層にあり、数個の椎体をまたいで脊椎の安定化に寄与している。
  • 横隔膜は胸腔と腹腔をわけ、呼気専門の呼吸筋である。
  • 骨盤底筋群はその名の通り、骨盤の底から腹腔を支え、骨盤の安定性に寄与している。また陰部を構成する筋群であり、この筋群の機能低下は尿漏れなどの原因となる。

これらの金の機能が体幹の安定性人は重要であり、我々が姿勢を保持したり、四肢を自由に動かすために欠かせない機能である。

コアコンディショニングとコアセラピーから引用

4つの筋肉

腹横筋

起始:鼠径人体の外側3分の1、腸骨稜の内唇、6つの下位肋骨の軟骨内表面、胸腰筋膜及び横隔膜と互いに噛み合うように一体化

停止:腱膜で終わる

神経支配:第1腰神経(T7〜L1)、腸骨下腹神経(T12〜L1)、腸骨鼠径神経(T12〜L1)

作用:腹部内臓を圧迫

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多裂筋

起始:仙骨、上後腸骨棘、腰椎の乳頭突起

停止:起始より上の椎骨棘突起

神経支配:後枝

作用:脊柱局所動作で椎体を安定化させる

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横隔膜

起始:剣状突起、肋骨第7〜12の軟骨、腰椎前側、上位腰椎の2つの左脚と3つの右脚

停止:腱中心

神経支配:横隔神経(C3〜C5)

作用:胸腔を拡張する、腹腔を収縮する

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骨盤底筋群

深会陰横筋、尿道括約筋、肛門挙筋、尾骨筋の4つをまとめて骨盤底筋群と呼ぶ。

深会陰横筋

起始:坐骨下枝

停止:正中会陰縫線の対立筋

神経支配:陰部神経(S2、S3、S4)の会陰枝

作用:会陰の腱中心を安定化させる

尿道括約筋

起始:会陰体

停止:肛門尾骨靭帯

神経支配:下直腸靭帯(S2〜S4)の枝

作用:排便時に弛緩する

肛門挙筋

起始:内閉鎖筋筋膜に沿って走行する坐骨棘及び腱弓

停止:尾骨及び肛門尾骨縫線

神経支配:仙髄神経(S2〜S4)

作用:骨盤内器官の位置を維持する

尾骨筋

起始:坐骨棘、仙棘靭帯

停止:尾骨、仙骨の外側縁

神経支配:陰部神経(S4〜S5)

作用:分娩及び排便時に尾骨を前方向に引く、骨盤内器官を支える

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ファストザイム

まとめ

インナーユニットは、腰椎部を守るために前から、後ろから、上から、下から支えている筋群です。不良姿勢が続くと、どれか1つまたは複数の筋群の弱化が見られ、ストレスのバランスが悪くなり、インナーユニット以外の筋肉で支えないと行けなくなります。 インナーユニットを正しく働いてもらうためには、普段からの姿勢をよくする習慣を持ちましょう。

参考書籍

コアコンディショニングとコアセラピー (KSスポーツ医科学書)

コアコンディショニングとコアセラピー (KSスポーツ医科学書)

 
コアセラピーの理論と実践 (KSスポーツ医科学書)

コアセラピーの理論と実践 (KSスポーツ医科学書)

  • 作者: (財)日本コアコンディショニング協会,平沼憲治,岩崎由純,蒲田和芳
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/07/01
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